ROAD TO C

英語中級者(CEFR B2)から上級者(C1)へ仲間入りする為のブログ。海外就職や留学の情報も。

海外就職して1年。思い描いていた夢と現実について語る

「海外の企業って良いことばかり聞くけど実際どうなの?」
「日本を飛び出して海外で就職してみたい!」
「海外就職のメリットとデメリットについて知りたい」
「海外で働くのに向いている人ってどんな人?」

「日本で長時間労働や上下関係に疲れてしまったから自由だと噂に聞く海外で働いてみたい」

私もそう思っていた一人です。

海外・マレーシアで非日系企業に勤めることができて1年を超えた今、私が思い描いていた夢と実際働いてみてから見えた現実についてお話していきます。

私は日本で古い業界の純日系企業に4年間務めた後、マレーシアで修士を取った流れでそのまま現地就職、営業&マーケティング担当を勤めて1年以上が経ちました。

1. 私が思い描いていた海外就職のいいところ

1-1. 以前働いていた日本の企業はこんなところだった

私が勤めていたのは古い業界にある中小企業で、一般的な日本企業と呼んで差支えのないところだったと思います。

平均年齢は30代後半くらい、礼儀に厳しく上下関係がしっかり守られていました。

定時に帰れない空気だったり、メールの宛先を偉い人から並べたり、判子の向きを気にしたり、上司の顔色をうかがったり、気を遣うことが当たり前です。

建設業界で現場監督を行っていた立場上、休日出勤や残業は日常茶飯事であったため旅行の予定はおろか遊びに行く予定もまともに組めません。

通勤に片道1時間半かけていたので、6時半に自宅を出て22時に帰ってくるという毎日でした。

1-2. 海外就職に思い描いた夢とは

昔ながらの日本企業で長時間労働をしていて疲れたころ、「海外で就職したらこんなくだらないことで悩まずに済むのに」とよく思っていました。

非日系企業も日本にたくさんありますが、あえて海外就職と思っていたのはいくら外資系といえども日本人の上司がいる限り日系企業に近い文化が少なからずあると考えたからです。
(これに関しては日本にある外資系で働いたことがないのでただの妄想です)

私が海外就職・非日系企業に抱いていたイメージはこんなところです。

  • 定時退社
    年齢や役職にかかわらずフラットな社風
    自分の立場を気にせず自由に意見が言える
    服装や髪色など自由
    パーティーが多い
    働く時間がフレックス
    男女差や人種差をなくす努力をしている

とにかく上司や先輩に気を使ったり定時に帰れないということが嫌だったので、海外就職をするとすべて解決すると考えていたわけです。

そんな夢のようなイメージは思い通りだったのか、次からお話していきます

2.夢と現実の違いとは

2-1. 就職した会社はこんなところ

私が就職したのはマレーシアにあるマレーシアの企業です。

マレーシアはイギリスの植民地だったからなのか、働き方や企業文化に関してはアジアよりも欧米のそれに近いと思います。

一応マレーシアは英語圏なので社内の言語は英語、ほとんどの子が英語の名前を持っていて、外国資本も数えきれないほどある、そんな国の会社です。

2-2. 良い点はほとんど思い描いていたイメージ通り

一年と少し働いてみて理想と現実にギャップはほとんどありませんでした。

まず残業がありません。

毎朝6時半に出て夜10時に帰ってくる生活とは正反対で、7時過ぎに家を出て夕方5時には自宅でゴロゴロしています。
車社会で渋滞がひどいクアラルンプールにおいて会社から徒歩数分の位置に住んでいるということもありますが…。

残業代という概念がないのか、別にタイムカードを遅く押しても特別に手当てが出たりするわけではないので早く帰った方がお得です。
時間になったらタイムカードコーナーに行列ができていることもあります。

社風は予想していた通りかなりフラットです。
呼び捨てで良いのだろうと思ったけど4年間で培われた日本企業での文化が抵抗し、副社長に対して「何と呼べばいいですか」と聞いたところ「副社長って呼んでくれてもいいけど、誰も呼んでないからできれば名前で呼び捨てしてほしいな」と笑いながら言われました。
社長でも重役でもみんな呼び捨てで、気軽に話をすることができる雰囲気になっています。

こういった流れもありミーティングなどでも思っていることを率直に意見することができます。
むしろ下っ端だからと黙っているのは、時間の無駄だし何のために参加しているのかという空気さえあるくらいです。
会社にとってプラスになることを全員で考え抜きます。

服装などはもちろん自由です。

IT系企業で顧客に直接会いに行く機会がほとんどないというのも理由にあるでしょうが、うちの会社には「香水禁止」以外のルールはありません。
香水アレルギーの人がいるからだという風に聞きました。
髪色も金髪はもちろんのことピンクやブルーなんていう色の子もいます。

パーティに関しては四半期に一回くらいです。
ドレスコードがあったり、ホテルでやったり、前の日本の会社であったような居酒屋での飲み会とは全然違ってパーティにお金をかけて、思いっきり楽しみます。
参加する側もテーマに合わせた服装を準備しないといけなくてこれが割と大変。
アイデアを出していかに目立てるかが重要だったりします。

働く時間はかなりフレックスです。
担当者がそれぞれの国の営業時間で働いているので24時間会社は空いています。
コアタイム(1時間休憩を入れて9時間)だけは同じですが始業時間がみんな違い、申請した人だけ1時間遅く帰ることを条件に金曜日には2時間のランチタイムが認められています。

男女差や人種差については日本よりも無いように思います。
日本の営業部って男性が多い気がしますが、うちの会社では少し前までほとんど女性でした。
逆に偏りすぎていたので最近は男性社員を積極的に増やしているくらいです。
もちろんエンジニア部門は男性が多いのですが、人種や年齢、性別が原因で仕事内容が変わったりすることはありません。
子供になにかあって会社に来れないときは会社から働いたらOKです。
これはベビーシッターなどが広く利用され、産後すぐに仕事復帰することが当たり前だという文化も影響しているように思います。

2-3.逆にデメリットはどんなものがあるのか

良いことずくめに見える海外就職についてどんなデメリットがあるのかお話します。

完全実力主義。クビの恐怖と常に隣り合わせ。
年齢、性別、人種が関係ないとなると、判断材料はその人の成果だけとなります。
私の場合は営業なので目標数字に達しないと容赦なく要らない人のレッテルを貼られて会社を去らねばなりません。
残業自体はありませんが、どれだけ効率よくできるか考える必要があり、成果を出すための必死の努力が不可欠です。
ビザが更新されなければ嫌でもその国を出なければいけません。

基本的に年金・社会保険がない
日本から住民票を抜くとでてくるのが年金・社会保険の問題です。
それぞれの国で年金や社会保険に任意で加入することもできますが、いつまでいるかわからない国で掛ける意義を感じるのは微妙なところでもあります。
もちろん、日本の年金に任意ではいることもできますが少なくない額です。
また健康保険についても日本と制度そのものが異なるため安易に考えていると後で驚くことに。

外国人は弱者。すべて自己責任。
滞在する国はその国の国民のことを一番に考えています。
外国人は自国民の仕事を取ったりすることもあり、あまりよく思われていない存在です。
日本では国から常に守られていたのだと、海外に出て初めて身に染みることがあります。
事故にあっても、事件に巻き込まれても、ビザの要件が変更されて働けなくなっても、何があってもすべて自己責任。
誰も守ってくれません。頼れるのは自分だけです。

日本の企業であった、終身雇用や安定なんて言葉は海外就職では一切当てはまらないと考えるのが得策です。

3.海外就職に向いている人と向いていない人

3-1. 海外就職に向いている人

自由に仕事をしたい人
上司からの命令は結果に対してだけです。
その結果に至るまでの経緯については重要視されないことがほとんどなので、自分のやりたいように進めることができます。
意見を言う機会があり、また受け入れてもらえることも多いので自分が会社を動かしているというやりがいのようなものもあります。

とにかく日本の企業文化が合わないと思っている人
ここでは触れていませんが、日本の企業文化にも良いところはたくさんあります。
少しでもその日本企業のメリットを捨てることに対して後ろめたい気持ちがあればやめた方が良いです。
逆に、日本企業のすべてが嫌!くらいに思っている人だと、海外就職時の良いところばかり入ってくるので適応しやすいと思います。

3-2. 海外就職に向いていない人

安定を求める人
2-3.で書いたように海外就職には安定というものが一切ありません。
数年働いたら転職するというのが当たり前のようになっていることもあり、10年勤続するとボーナスが出るくらいです。
社会保障のようなものは基本的には期待できないと考えた方がいいです。
私の場合、引かれる税金はほぼなく収入=手取りと言っても過言でないくらいですが、その分自分で考えて貯めないといけません。

自分に自信がない人
出る釘は打たれるということわざがある日本とは違い目立たないと話になりません。
はったりでもなんでもいいので自分に自信をもって発言や行動をしないとやる気がないと勘違いされます。

4. 海外就職を考えている人へ

もし今、日本の企業に働いていて海外へ転職したいと考えておられる方へ。
良いことばかりではなく、不安定な環境で安心なんてできたものではありませんが、それでも挑戦したいと思える方は応援します。頑張ってください。

日本の大学の新卒で就職を考えておられる方へ。
また別で記事にするつもりでいますが、新卒で海外就職はあまりお勧めできません。
外資系で3年くらいでもいいので一度日本で働くことをお勧めします。
思っている以上に日本ブランドは強いです。
日本の過酷な環境で生き抜いてきた人は重宝されますよ。

もちろん国によっても文化が違うので一概に言えたものではありませんが、参考にしていただけたら嬉しいです。


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