大企業は大丈夫?本当にあった巨大企業カスタマーサポート突然閉鎖の話
先日書いた【海外就職】コールセンター職にしか就けないならやめた方が良いという記事の反響が結構あったので、この第二弾を書きたいと思います。
私の親友を襲った本当にあった怖い話です。
みなさんにまず聞きたい質問があります。
誰もが知る超巨大企業からオファーが来たらコールセンター職(カスタマーサポート)だったとしても受けますか?
日本は未だに大企業崇拝みたいなところがあるので、どんな仕事だったとしても大企業に就職できるとなったら二つ返事で受ける人が一定数いるのではないかと思います。
しかも日本にいてはまず就職できないアメリカの超巨大企業だったらなおさらですよね。
巨大企業の求人が舞い込んで来たときに見るべき契約形態
マレーシアに住んでいて働ける年代で英語が問題ない日本人は貴重なので、私の電話番号やらメールアドレスやらはその辺の人材会社にだだ洩れしてます。
そんなこともあり頻繁にメールや電話で働かないかと連絡があります。
これがまたGoogleやFacebookやAmazonなんていったアメリカの超巨大企業の求人ばかりなんですね。
でもコールセンター職です。
それでもいい!と思う人がいるかもしれません。
でももうひとつ気を付けないといけない点があります。
それは本当にその企業の求人ですか??
何を言っているかわからない方のためにもう少し詳しく説明しましょう。
巨大企業の求人に派遣形態多すぎ問題
単刀直入に言いましょう、その求人のほとんどが派遣です。
GoogleやFacebookの社員ではありません。
何度か騙されたフリをして聞いてみたことがあります。
その時の会話はこんな感じです。
私: これFacebookから直接雇用なの?
相手: んー、会社名は別だけどFacebookのプロジェクトのために働いている会社だし、勤務もFacebookのオフィスで働けるんだよ
私: でもさ、私はその別会社の社員ってことになるんだよね?履歴書にはFacebookって書けないじゃん?
相手: そんなことないよ、ちゃんとFaceboookのオフィスで働いてたんだから次の会社もFacebookの社員と同じ扱いで見てくれるし、マレーシアならそれが普通だよ!
そんなわけあるかい。
Facebookの社員として次の企業が見てくれることは他の国では絶対無いし。っていうかマレーシアでも全然無いから。
派遣は派遣です。騙されちゃだめです。
巨大企業の社員というブランドと高給
そんな中、日本人ではありませんが私の親友が超巨大企業の直接雇用というコールセンター職を見つけてきました。
彼女はGoogleの広告営業職(派遣形態)と某超巨大企業の直接雇用のカスタマーサポートという2つのオファーをもらい、悩んだ挙句その超巨大企業の正社員となる道を選んだのでした。
それはそれはすごく大きくきれいなオフィスで、まさかそんな企業が突然閉鎖するなんて夢にも思わないですからね。
彼女はコールセンター職の中でもかなり高い給料をもらっていました。
日本語と英語担当ならまだわかりますが、英語だけの担当でその給料は正直ありえません。
カスタマーサポートと言えどもさすが超巨大企業は待遇が違うなぁと思ったものです。
この時はご飯を食べに行ってもおごってくれたりしていました。笑
そして派遣では基本的にありえないことですが、社員なので長く勤めて結果を出すと営業職などに配置換えをしてもらえるということで頑張っていました。
騙されていたわけではなく、これ自体は本当の話だったと思います。
うちの会社でもカスタマーサポート部門から他の部門に配置換えというケースは特別珍しくありません。
そして突然の閉鎖
数か月前、彼女から突然「今から会えないか」と電話がありました。
彼氏と別れたのかな?くらいに思いながら呼び出された場所で聞いた話に驚きを隠せませんでした。
マレーシア支社の閉鎖が突然決まり今すぐ別の仕事を見つけないとマレーシアに居続けられないと言うのです。
彼女曰く、全社員が突然呼び出され緊急集会がありマレーシア支社長が泣きながら閉鎖のお知らせをしたということです。
超巨大企業であったものの、カスタマーサポート部門がほとんどを占めていたマレーシア支社。
経費が掛かりすぎて、もっと安く人材が取れるフィリピンへの移転が決定されたとのこと。
英語担当の彼女の給料があれだけなら確かに相当の経費になっていたと思います。
現地に勤めていた600人の従業員は数か月後に無職となる前に仕事を探さなければいけなくなりました。
その巨大企業もいきなり移転はできないので、現地の企業に派遣形態でお願いする形になったようです。
結局彼女はその派遣元の企業に転職し、同じ巨大企業のカスタマーサポートとして仕事を続けています。
おかげでビザの更新などが発生し、GW一緒に日本に行く約束をしていたのに無くなってしまいました。
給料は下がり勤務地もクアラルンプールじゃなくなったので今は滅多に会えません。
日本語ではニュースになっていないと思いますが、英語ではニュースになっていたのでどの企業の話か探してみると良いです。
一番最初に切られるのはカスタマーサポート部門
全体の利益のために影響の少ない部分を真っ先に切り捨てるのは当たり前の選択です。
多くの企業が外注していることから考えても、その対象部門はカスタマーサポートで異論はないはずです。
街づくりや経営シミュレーションゲームをやってる人なら企業側の気持ちがわかるでしょう。
日本でも派遣切りが問題になったことがありましたが、これに近いと思います。
アメリカの巨大企業が東南アジアに住む数百人の生活なんて心から考えるわけがありませんし。
号泣謝罪をするのはみんなの苦しみがわかる支社長だけです。
でも彼がアメリカ本社に影響力があるかと言えば…ないから閉鎖になったんでしょうね。
現時点でマレーシアには星の数ほどコールセンターがありますが、物価が上がってきて先進国と大して変わらなくなってきた現在、コールセンターを他国に移す動きはこれから活発になると予想されます。
電力や通信状況の安定性などすべてを含めてマレーシアが選ばれてきた経緯があると思いますが、他国も改善してきているのでフィリピンやインドが主流になるのでしょう。
まとめ
続けられる人も少ないですが、コールセンターで長く勤められるとは思わない方がいいです。
特にマレーシア…最近は手取り10万で生活って厳しいですよ、本当に。
無趣味でローカルフード食べられるって言うなら別にいいんですけど、マレーシアのコールセンターは全然お勧めできないです。
私は車も持ってないし特別贅沢もしてませんが普通に毎月10万円の支出がありますからね。
給料日に10万だけ手元に置いてあとは触れないようにしてるんですが、そうすると毎月月末は大変なことになってます。
口座に千円も残ってない状態で給料日迎えることも結構あります。
何か起きたときに現金化すれば済む話ですが…本当に手取りが10万しかなかったらどうするんですか?
明日突然会社がなくなると決まったらどうするんですか?
その巨大企業は別に経営が苦しかったわけではありません。
ただ経費を削減したいから他国に移しただけです。
私の友人はその会社で働き始めてからまだ半年も経っていませんでした。
コールセンター他国に移設問題はこれから沢山あるはずです。
その土地に固執する理由なんて無いんですから。
そういう意味ではマレーシアとタイのコールセンターは特に危ないと予想されます。
もう一度、本当にそれでいいのかちゃんと数年先のことも考えてから就職してくださいね。
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