【現地採用の苦悩】日本に帰ろうと思った理由と取りやめた理由
ツイッターでも数カ月前から少し愚痴を垂れ流していたのですが、マレーシアの会社を辞めて日本に帰ろうと思っていました。
結局はそれ自体をやめてまたマレーシアに留まることに決めたのですが、どうして会社を辞めたくなったのか、また心機一転頑張ろうと思ったのかについてお話しします。
ちなみに私はマレーシアにある非日系企業に勤めています。
日系と非日系は色々と違うため、日系企業に当てはまらないこともあるのでご注意ください。
目次
1. 日本に帰ろうと思った理由
1-1. ヘイズで喉がやられ健康被害に見舞われる
2019年、マレーシアのヘイズは本当に大変なものでした。
ヘイズとは一般的にに空気中に浮遊粒子が浮かぶことで視界が悪くなることを言いますが、マレーシアで起きるヘイズはお隣インドネシアの山火事が原因です。
煙で隣のビルも見えにくいくらい真っ白になり、学校も長い間休校となっていました。
薄い場合は大丈夫なのですが、濃くなるとこの煙は健康被害を起こします。
1カ月以上にわたって咳が止まらず呼吸もスッキリ出来ず、普通のマスクなんかではどうにもならないレベルです。
一日中煙の中にいるような感覚で健康的にも精神的にも辛い時期となりました。
1-2. 日本の方が給料高い+保証が厚い
当たり前の話ですがマレーシアの方が純粋に給料は少ないです。
リンギット安も後押ししていて日本円に換算すると悲惨なものです。
私は営業職なので、給与形態が「超薄給基本給+能力給」です。
「超薄給基本給」と申し上げている部分については日本人にとって引くほど低い金額ですが、現地人からすると驚くほどの高給です。
このため絶対に同僚と給料の話をしてはいけません。
ただし、日本人同士の給料は何となくわかるんですよね。
これが私が辞めたいと思った理由です。
私より明らかに数字を出せていない子が私より基本給が同じ or 高いということ。
こうなった理由については割愛しますが、いくらコミッションがあるとは言え、基本給というのはその人の査定そのものだと思っています。
「そりゃあコミッション入れたら私の方が多いだろうが、基本給がアイツより低いってどういうこと?」となったわけです。
あと現地採用の悩みはやはり日本の社会保障との違いですね。
日本の健康保険も年金も何もありません。
マレーシアの会社の健康保険というものは本当に微々たるものですし、日本と違い歯科には保険がききません。
日本の年金についてもいろんな噂はありますし、マレーシアの年金も掛けれないことはないですが、永住するつもりのない国ですから私はかけていません。
この辺りは日系企業だと手厚かったりするので、非日系に勤める人特有の悩みかもしれません。
日本の外資系企業も保障が無い会社が沢山あるんですが、日本の方が魅力的に見えました。
人間はお金のために働いているわけではないと言いますが、お金である程度満足するレベルに達していなければそういうことも言ってられなくなるほどモチベーションは下がります。
1-3. 外部からのマウントがウザい
私が今までに言われたものはこちら
- 東南アジアで現地採用とか負け組
- 日本で働けないヤバイ人
- 現地採用の女って駐在員狙い
- デキる人はシンガポール行くよね
- マレーシア?ジャングルで何してんの?
- 駐在になれない能力だから現地採用なんだよね
- 普通アメリカとかヨーロッパ行くでしょ。あー行けないんだね
うるせえ。
でも駐在員狙ってるという事以外は否定しません。
てか駐在員狙ってるってよく言われるんだけど駐在ってどこに生息してんの?普通に生活してて会った事ないんだけど。モントキアラも踏み入れたことないし、日本人に会う機会すらないんですけどぉー?
マウント取りはどこにでもいるので気にしなければいいだけの話なのですが。
あまりにも言われるのでもういいよ、普通に東京で働けばいいんだろ、ってなりました。
1-4.「東京」での職歴は世界どこ行っても強い
同じような内容ではあるんですが、やっぱり東京のブランド力に比べるとマレーシアはミジンコレベルです。
Shawn MendesはLost in Japanという歌は書いてもマレーシアの歌なんて作らない。
ブランド力とはそういうことです。
やっぱり世界のTOKYO。
日本の職歴はあるけど東京の職歴がないので後々のことを考えると、長くマレーシアにいることは帰国や他国での就職を考えたら微妙な内容になってくると思ってはいます。
2. 転職を取りやめた理由
2-1. とりあえずヘイズはおさまった
どうせ来年も同じことに悩まされるんですが、正直2019年は私が計4回経験したヘイズの中で、ぶっちぎりの過去最悪でした。
その前の年までは健康被害は出ていませんでしたから。
それが無事に過ぎ去って当時の苦痛を忘れてしまっているということもあります。
2-2. 思ったほど給料が変わらない
色々と紹介してもらった求人の年収は500万~600万くらいの幅でした。
東京で500万円だとすると、ざっくり手取りが400万。
満員電車に揺られて、残業もきっとあるし、プレッシャーにも押しつぶされそうになって、それが400万です。
年収が2倍になるなら良いとは思うんですけど、正直そこまで差はありません。
むしろ通勤時間も含めて時給換算するとこれでは今の方が高いと思います。
ストレスなどの精神的な苦労を考えるとなおさらです。
あと今の会社は基本給はゴミですが、コミッション(成果給)があるので極論を言えば自分次第で年収はどうにでも変わります。
なのに東京では家賃にしかならない10万円で生活費が賄えますからね。
(家賃3万+通信光熱費2万+食費3万+遊び2万くらい)
でも会社が基本給上げてくれたのが一番大きかったです。
交渉したら1.4倍くらいになりました。
その分プレッシャーがかかるんですが、東京の会社員に比べたらミジンコレベルの話だと思います。
2-3. もう数年マレーシアに居てもマイナスまではならない
この会社に居て2年です。
転職の多い方だと2年はそんなに短い期間というわけではないですし、このタイミングで転職を考えるのはアリです。
ただ今の年齢を考えるとあと2、3年いたところでマイナス経歴にはなるほどではないと判断しました。
その間にもっと成果を上げられれば、日本に海外サービスを広めたとして逆にプラスに働くのではないかと考えます。
この場合、次の転職先で良い反応を頂けるのは日本に進出したい、またはしたばかりの外資系企業に絞られそうですが…。
とにかくユニークな経歴にはなりそうです。
2-4. 自由な働き方を捨てられない
正直、ここが一番私が恐れているところでした。
日本企業にいた時の仕事量に関係なく定時に帰れない空気、上司の顔色と期限をうかがう日々、有給一つ取るのに精神すり減らして申請する…
こんなものが嫌で日本の会社を辞めたわけです。
今は会社から徒歩2分の所に住み、自由にまとまった有給を取れるため海外旅行はいつでも行けて、定時にぴったり帰れるし、空いた時間で副業やジム通いに当てる…そんな自由な生活です。
仕事内容に関しても同じです。
決められた職務内容はもちろんあるのですが、如何せん日本人がいないので日本語が必要なものは全て自分の裁量で決められます。
挑戦したいことを上司や会社に言うと、データ予測さえ出して説得できれば頭ごなしに駄目と言われることはありません。
次の会社ではどうか?
仕事の内容やワークライフバランスを考えた時に、東京に行くという事はキャリア形成のために自分を犠牲にするという考えにしかならず、どうしても今と同等以上の未来が見えませんでした。
2-5. 今の会社と人が好き
提供しているサービス自体も好きなのですが、会社やそこに働く同僚が好きです。
2年もいると仲のいい友達もできます。
会社や仲良くなれない友達の愚痴を言うことだってあります。
多かれ少なかれ、企業に勤めるという事はその会社の良さをみんなに知ってもらって有名にしたいという気持ちが無ければいけません。
私はやっぱり自分が好きだと思える会社で働きたい。
今の会社は面接段階から違和感を持ったことは一度もなく「ここなら働きたい」という気持ちの方が大きくありました。
それが今回の転職活動中に出会った企業からは感じられなかったのです。
わざわざ好きなものを捨ててまで行く道なのだろうか、と考えてしまう時点で今は転職に適した時期ではないと考えました。
3. ちょっとした転職活動をしてみてわかったこと
自分の今の市場価値がわかったので、結局は無駄足に終わりましたが情報収集としては満足にできたように思います。
端的に言うと私は色々な意味で準備不足でした。
今の会社に未練たらたらで転職の意思も定まっていないし、東京に行くという以外の明確な目標というのもありません。
こんな状態では上手くいくものも行きません。
本当にやらなければいけないこと、やりたいことなど、足りない部分がわかるいい機会となりました。
ビザの更新をすることが決まったので、この辺りをしっかり見つめながらまた心機一転頑張っていきたいと思います。
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